衒学者の回廊/園丁の今の言の葉

知っていること、知らないこと

September 12-13, 2001
 
English version

われわれは、今回アメリカ合州国を襲った「同時多発テロ」に関して、一体何を知っているのか。一方的に報道される「事実」を鵜呑みにしているのがわれわれの立場ではないのか? 私は何が真実だなどとは言えない。しかし、鵜呑みにせずに何を疑いうるのか、何をわれわれが信じがちなのかを、改めてまとめることはできる。(9月13日午前11時現在)

報道されたこと
補足可能なこと(忘れがちなこと)
PFLP (Popular Front for the Liberation of Palestine) が、「犯行声明を出した」と伝えた報道機関があったこれを「報道」した機関自体は、これに関して「報道した事実がある」と報道しただけで、その録音もその内容も示されていない。
上については、そのようなことはないとPFLP自体が否定している。政治的勢力を誇示し、政治的意図を理解して貰いたい側は、犯行を肯定すればいいことである。
テロのニュースが報じられて喜ぶパレスチナの人々の姿がCNNテレビと通じて流された。大国アメリカに不幸が起きて、喜ぶ人が犯行をしたとは限らない。
やったことを自分の仕業であると、誰も声明を出していない一方、これを戦争であると決めつけ、長期間にわたって戦闘状態にはいると宣言した大国(アメリカ)があるということ。相手が誰に関わらず、敵は外国勢力であるということになっている。その国家とは戦争をすると宣言して、やる気を見せている。
オサマ・ビン・ラディンが関連していると言い始めている議員(その他の実力者)がいるということ。同議員が、「犯行直前にテロ計画を話している内容を傍受している」と言っていること。これに関しては「重大な関心」を示す人が多くいるという報道をしているだけ。
13日午前10時現在では、上のことを政府見解とはしていないこと。 
航空機にアラブ系の搭乗者がいた。アメリカ国内にどれだけのパーセンテージのアラブ系移民がいるのかということは、統計的に報道していない。
機内での状況を伝える携帯電話通話、操縦室内での犯行者との会話が無線で外部に漏れている、という報道機関がある「操縦室内での犯行者との会話」を伝えたのは、Christian Science Monitor 紙である。その出所ルートも会話の録音内容(録音自体)も公開されていない。
やった人がまだ特定されていないのに、「憎むべき卑劣な行為である」と対象の未決定な「敵」に対して、憎悪を表すことを決めている国が、すでにいくつかあるということ。そして、それが国家、あるいはテロリスト集団と関わる国家であるとしていること。アメリカ国内にも、いまだに多くの反政府組織が存在しており、アメリカの敵が他ならぬアメリカ国内に多くいると言うこと。
事件後、2日目にいたっていくつかの1機目の突入シーンが出てきた。 
1機目の航空機がビルに体当たりする以前から、消防隊員とWTCを撮影するTVクルーがビルのそばに待機していた。(12日ころからテレビ放映開始した映像)テロ活動が場所まで予知されていたらしい。(予告があったということについては、事件直後の報道以降誰も言わなくなった。)
2機目の突入シーンは驚くほど様々な角度で撮影されている。 
4機目の航空機の話は2日目に入っても、ほとんど報道されてない。 
4機目の航空機には、「ここ」と言った点的な“墜落現場”というものがないらしい。「空中」爆発をしているらしい。
他の3機が明確なターゲットを目指して飛んでいる一方、4機目が何を目指して飛んだのかが明らかでない。すくなくとも、メディアはそれに触れていない。追及するメディアがいない。
機内に「爆弾らしいもの」が持ち込まれていることを携帯電話で自分(肉親)に電話をしてきたという証言をする女性がテレビ報道に採りあげられ始めている。つまり「空中爆発」をした原因が機内にあったと暗示したがっている。
今回の事件で「得をする人」が誰であるのかを語るアメリカの報道機関がいない。ほかならぬ「得をする人」は、自分自身が得をすることを表明しない。
ブッシュはフロリダに、パウエル国務長官はペルーに、オニール財務大臣は日本にそれぞれいて無事だった。 
 「犯行」を疑われている、パレスチナ人やアラブ人がそのようなことをして、国際世論を味方に付ける必要のある彼らが、何ら得をしないということ。また、これらは誰もまだ話したがらないと言うこと。

意見投稿、さらなる補足情報、デマ情報、噂の出所情報(ウェブサイトを含む)など、データのある方は、こちらからお願いします。われわれが「信じるため」ではなく、「疑うため」の資料となるものをより多く皆さまと共有できたらと思います。

(9月13日午前11時現在)


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